President Ahtisaari

 きな体躯に鋭い眼光。スーツに身を包んだその男性は、フィンランド人らしくゆっくりと言葉を選ぶように話し始めた。ナミビア紛争、インドネシアのアチェ紛争、そしてコソボ紛争―。一つひとつの言葉の裏に、彼の辿ってきた歴史が刻み込まれている。次の言葉を紡ごうするとき、ゆっくり前を見つめたまま微動だにしない。
 「『いま』に焦点を当てる。そうすれば必ず解決策が見つかる」
 元フィンランド大統領で、去年ノーベル平和賞を受賞したアハティサーリ氏。彼の口から出る言葉は、低い声とは裏腹に、明るい。単なる希望的な観測を述べているに過ぎないかもしれない。それは彼も分かった上で言っているのかもしれない。でも、そういう大きな希望をあえて語れる政治家は少ない。72歳となっても、彼は止まらない。モットーは「毎日はいつも新しきもので溢れている」だと。
 現実を見ることは大事なことだが、それだけでは人は前に進めない。今回、時間を共にしたメンバーは皆、大きな夢を共有した。彼がノーベル賞を採った理由も分かった気がする。

ぐし について

スウェーデンのウプサラ大学大学院政治行政学修士取得、欧州議会漁業委員会で研修生として勤務後(-2013年3月)、ブリュッセルでEU政策や市場動向などを調査の仕事に従事。2014年11月から慶應大学のEUSI研究員。千葉市まちづくり未来研究員(自転車政策)。NPO Rights副代表理事として若者政策(主に若者参画)の提言や分析を行う。連絡先:gushiken17@hotmail.com
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