EU/欧州議会①

の修士論文のテーマは、欧州議会である。欧州議会は、国家を超えた新しい議会制民主主義の実験的な試みである。政治/経済制度、文化や考え方が大きく異なる27カ国の人々は、ナショナリティーではなく、イデオロギーに沿って欧州の政党グループを選び、政党グループは異なる国家を背負った議員をまとめて統一的に行動することができるのだろうか?

日本の自民党や民主党ですら思想的にも政策的にも分裂している状況を見ると、EUという大きな枠組みのなかでは、とても出来るとは思えないだろう。私もそう思っていた。ただ、これまでの研究を見てみると、欧州議会の政党グループは時を重ねるごとによりまとまって行動しているという好意的な結果が出ている。本来成立しないはずのものが成立している。こうした見方は、私の欧州議会に対する大きなパズルだった。

これは正しいのだろうか? これまでの研究にどこか間違いがあるのではないか? だが、もし本当だとすれば、EUが希望を描けなくなったというのはまだ早い。EUの民主主義あるいはこれからの世界レベルでの新しい民主主義の形にも一筋の未来があるかもしれない。

そんな疑問から欧州議会の役割に興味を持ち、私は調べ始めた。正直、今でも欧州議会がどれくらい上手く機能しているのかよく分からない。欧州議会は世界でも類を見ないユニークな実験的な試みである。他に比較できるものがなければ良いか悪いかを判断できない。ドイツやアメリカの議会と比較しても、比較する対象があまりにも異なるため、あまり有益な結論は導けない。これから欧州議会がどうなっていくのか、どうすれば上手くいくのか、それを知るためには、もっと量的/質的な研究の蓄積が必要であろう。

ぐし について

スウェーデンのウプサラ大学大学院政治行政学修士取得、欧州議会漁業委員会で研修生として勤務後(-2013年3月)、ブリュッセルでEU政策や市場動向などを調査の仕事に従事。2014年11月から慶應大学のEUSI研究員。千葉市まちづくり未来研究員(自転車政策)。NPO Rights副代表理事として若者政策(主に若者参画)の提言や分析を行う。連絡先:gushiken17@hotmail.com
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