この海士では、本当に面白い人達と出会い、たくさんのことを学んだ。
まず役場の人達と住民の人には、勉強させてもらった。役場と言っても、全く堅苦しいイメージではなく、皆フランクで親切。そして、誰もが何かしら語るものを持っている。地元に愛着・誇りを持って、外の人に語れる人達で溢れていた。(それを見て、我が身を反省してしまったくらいだ…)。
× × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
特にここ数年、役場の教育委員会は、『人間力推進プロジェクト』というものを立ち上げ、子供たちが、地元の『海士町』についての歴史を知り、外の人に語れることを目標に動いてきた。委員会の次長は海士の教育理念、目指す人間像について次のように語った。
「学力はもちろん最低限必要だけれど、自分の生まれた地域の風土や歴史を知ることはもっと大事だろう。詰め込みや受験対策などは、反復の量によって比例し高まる。我々は、自分たちで自分たちの町について考え、『町をどうしようか』と議論し動けるような、根本の力を醸成していきたいと思っている」。
昨今、地方分権が叫ばれているが、それは教育の分野でも同じだ。教育基本法の改正に伴い、大きい単位から小さい単位へ、文科省が一元的に教育内容を規定し、県教委が人事権を握っているという状況から、市がより自由に授業を組めるという権限委譲の動きが高まっている。この動きを島の人はどう見ているのか。
「例えば、ゆとり教育について言えば、学習内容が削減され週休五日が導入されてからのほうが、学校としてはゆとり教育をする時間が無くなった。昔は絶対的な授業数が多かったため、ある程度自分たちの裁量の中で、地元の行事を入れたり、社会学習をしたり、講師を呼んだりできたが、今は絶対数自体が少なくなった。だから最低の授業数を確保するので精一杯でゆとり自体がなくなった」。
『ゆとり教育』『考える力の醸成』など、それらの理念自体は間違ってはいないが、それを上から一元的に規定され、押し付けられると弊害が出てくる。より小さい単位での自由裁量が必要だ。そう述べた上で彼は、島の特殊性を考慮に入れてほしいと留保をつける。
「教員の人事権をより小さい単位まで降ろして市町村でカバーしろとなったときに、果たして教員が確保できるのかという問題がある。東京や大きい都市ならばそういうことは無いだろうが、、田舎や島のような不便な場所に、教員が来たいと思うだろうか。交通の便や娯楽が少ない。もし確保すうrにしても、やはり何かしら給与などを優遇したりする必要があるかもしれない。そこはやはり個々の事例に基づいて慎重に決めていかなければならない」。
こういう教育の最前線を見てみると、今が過渡期だと心から思う。ここで地域が各々自分たちの子供をどういう風に育てればいいのか真剣に考えて議論しなければならない。今だに学力偏重で学歴主義みたいな動きがあり、しかも格差社会の文脈でさらに流れが加速しているが、だが今考えるべきは、学力云々ではない。学力などそんなものは、最低限の問題であり、大事なのはどういう子供に育てるかどうかだ。たとえば東京でも杉並区の和田中などは、校長自らが裁量と責任を持って独自の教育を打ち出している。よのなか科。全国の地域学校も、自分たちで走り出すときが来ている―。
× × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × ×
釣りました。嘘です。議長さんからもらいました。 蕎麦を打ちました。太いです。
みんなで2006年を振り返りました。自分の去年の宝物、成果を言い合ってお互いに共有。そして、改善点を元に、今年にいかに繋げるかを考えました。この正月は本当に有意義だったなぁと思います。海士町、最高☆ また行くぜぇー!!!
-
最近の投稿
カテゴリー
- つぶやき・殴り書き (65)
- スウェーデン (125)
- スウェーデン(その他) (70)
- スウェーデン(政治・社会) (54)
- スウェーデン(旅行) (9)
- フィンランド (15)
- ベルギー (5)
- EU (59)
- EU Environment (9)
- EU TRADE (11)
- 英国離脱 (14)
- 自分事 (25)
- 評論・書評・感想 (43)
- 告知 (22)
- 政治参加・投票率・若者政策 (34)
- 旅行(全般) (29)
- 時事ネタ (14)
- 未分類 (8)
- 体験ツアー報告 (31)
Twitter アップデート
toshihikoogushi のツイートアーカイブ
- 2017年1月 (1)
- 2016年8月 (1)
- 2016年6月 (9)
- 2016年5月 (3)
- 2016年4月 (4)
- 2016年3月 (1)
- 2016年1月 (1)
- 2015年6月 (1)
- 2015年5月 (3)
- 2015年1月 (1)
- 2014年12月 (2)
- 2014年11月 (1)
- 2014年8月 (1)
- 2014年7月 (2)
- 2014年6月 (1)
- 2014年5月 (3)
- 2014年3月 (2)
- 2014年2月 (2)
- 2014年1月 (3)
- 2013年12月 (2)
- 2013年11月 (5)
- 2013年10月 (6)
- 2013年5月 (2)
- 2013年2月 (6)
- 2013年1月 (3)
- 2012年12月 (1)
- 2012年11月 (1)
- 2012年10月 (4)
- 2012年9月 (6)
- 2012年8月 (5)
- 2012年7月 (4)
- 2012年6月 (2)
- 2012年5月 (7)
- 2012年4月 (4)
- 2012年3月 (2)
- 2012年2月 (5)
- 2012年1月 (3)
- 2011年12月 (3)
- 2011年11月 (4)
- 2011年10月 (5)
- 2011年8月 (2)
- 2011年7月 (4)
- 2011年6月 (1)
- 2011年4月 (2)
- 2011年2月 (5)
- 2011年1月 (3)
- 2010年12月 (3)
- 2010年11月 (1)
- 2010年10月 (2)
- 2010年9月 (4)
- 2010年8月 (9)
- 2010年7月 (3)
- 2010年6月 (1)
- 2010年5月 (2)
- 2010年3月 (3)
- 2010年1月 (3)
- 2009年12月 (2)
- 2009年11月 (2)
- 2009年10月 (2)
- 2009年9月 (8)
- 2009年8月 (9)
- 2009年7月 (6)
- 2009年6月 (5)
- 2009年5月 (4)
- 2009年4月 (3)
- 2009年3月 (5)
- 2009年2月 (2)
- 2009年1月 (9)
- 2008年12月 (16)
- 2008年11月 (7)
- 2008年10月 (8)
- 2008年9月 (7)
- 2008年8月 (5)
- 2008年7月 (7)
- 2008年6月 (6)
- 2008年5月 (6)
- 2008年4月 (5)
- 2008年3月 (3)
- 2008年2月 (7)
- 2008年1月 (5)
- 2007年12月 (4)
- 2007年11月 (2)
- 2007年10月 (1)
- 2007年9月 (3)
- 2007年8月 (1)
- 2007年7月 (4)
- 2007年6月 (2)
- 2007年5月 (6)
- 2007年4月 (5)
- 2007年3月 (5)
- 2007年2月 (7)
- 2007年1月 (13)
- 2006年12月 (10)
メタ情報