ブリュッセルでお部屋探し

 週の始め、ようやく部屋が見つかり引っ越すことが出来た(最初の10日間は、前にカウチサーフィングを通じて出会ったルディーのアパートに泊めてもらっていた)。

 ブリュッセルでの9月〜10月の「部屋探し」は簡単ではない(ストックホルムやウプサラほどではないが)。現地の大学の学生やEUのインターンが「よーいどん」で一斉に探し始めるからだ。大家と連絡が取れてアパートの見学にいくと、必ず3人から5人くらいのライバルがいる(もっと酷いと10人くらいいるらしい)。誰が大家に一番良い印象を与えられるかというという戦いが始まる。私は三回、その戦いに参加したが、一回目、二回目ともに他の若い女の子に敗北した。

 今のアパートは三度目のラウンドでゲットした。アパートはEU地区と呼ばれるところから北方面にあるのマドウ(Madou)という駅の近くで、欧州議会まで徒歩10~15分の距離にある。見学の当日、アパートの入り口で予定時刻にいくと、そこに大家はいなかった。5分経ってから電話をすると、1分後に来るという。それから10分後、大家らしき人がやってきたが、彼の横には二人の女の子がいる。二人とも部屋を探しているようだ。彼はフランス語訛りの英語で「ごめん、10分間待っていてくれ」といって二人と一緒にアパートの中に消えていった。空き部屋は二つだったので、またしてもダメかとテンションが急降下。

 だが、しばらくすると、大家が出てきて、笑みを浮かべながら言う、「悪いニュースと、良いニュースがある」。二つの部屋は女の子に渡ってしまったが、まだ隠された「地下室」があるというのだ。早速、部屋を見せてもらった。トイレとシャワーは部屋のなかについているが、地下室なので窓がない。電気がついていないとほぼ真っ暗。でも部屋自体は綺麗だし、地下室だけに静かだし、大きなクローゼットもある。しかも今なら特別価格で一ヶ月400ユーロ、また一ヶ月後には、3階の大きな部屋に移動してもいいという。その後、三階の部屋を見せてもらったところ、屋根裏の広い空間もあり、明るくて外の眺めもいい。こちらは550ユーロで少し高いが、素晴らしい物件である。こうして長い長い「お部屋探しの旅」が終わった。

              DSCN0560

 今、アパートには10人くらい住んでいる(入れ替わりが早いのですべて把握していない)。ほとんどがEUで働いているインターンで、一階と二階はすべてイタリア人とスペイン人。ラテン系のステレオタイプを裏切って、静かで知的な人達だ。彼らは欧州議会ではなく欧州委員会(EUの司令塔)で働いている。普段は欧州委員会の人とは会わないので色々と話を聞けて面白い。昨日はEUのノーベル平和賞受賞の祝福をした後(もちろん皮肉混じりで)、サルサダンスパーティーへ。すべてがアパートから徒歩圏内で完結するので、すごく便利だ。

 唯一の面倒といえば、洗濯機がないことだろうか。歩いて5分くらいのコインランドリーまでいかないといけない(まあ、これはスウェーデンでも似たようなものだが、スウェーデンではアパートの中に共有のランドリーがある。ここでは仕事をしていると週末しか洗濯する時間がないし、しかも、日曜日は店がやっていないことが多いので、土曜日に行くしかない。)。

ぐし について

スウェーデンのウプサラ大学大学院政治行政学修士取得、欧州議会漁業委員会で研修生として勤務後(-2013年3月)、ブリュッセルでEU政策や市場動向などを調査の仕事に従事。2014年11月から慶應大学のEUSI研究員。千葉市まちづくり未来研究員(自転車政策)。NPO Rights副代表理事として若者政策(主に若者参画)の提言や分析を行う。連絡先:gushiken17@hotmail.com
画像 | カテゴリー: ベルギー パーマリンク

ブリュッセルでお部屋探し への7件のフィードバック

  1. はらだ より:

    はじめまして。
    このブログを初めて訪れたのは、たしか高校3年のときだったと思います。
    それ以来、ブログの更新が楽しみでよく見に来てます。
    インターン頑張ってくださいね^^応援してます。

  2. kaoru より:

    ご自分の夢をつかむためにズンズン進んでいますね。
    私は数年前、偶然このブログにきてからたま~に訪問させていただいています。
    以前、北欧の人は一枚多く重ね着したりとかの、エコの意識ってあるんですか?って質問したものです。
    母がアルツハイマー病になってしまったので、私はそれまでの仕事を辞め、実家に戻って働きながら母を介護しています。もう介護を始めて10年になります。父は10年前ガンで亡くなり、私と母二人の生活です。
    最初は自分がやりたい仕事を辞めて実家に帰ってくるのがつらい気持ちもありましたが、母と一緒に生活してみると、母から教えてもらうことが沢山あり、こういうものいいかなと思います。
    今では母はほぼ寝たきりになり、話すことも出来なくなってしまいました。
    まわりの人から、あなたの人生なんだからもっと自分の事を考えた生活した方がいいんじゃないの?と言われます。
    自分の生活・・・母の面倒をみる生活・・・その区別が私にはよくわからないです。
    母と暮らしていると、母から人の心の温かさや優しさを感じて勉強になること沢山あるので、私は自分が長していると感じています。
    なにが言いたいのか自分でもまとまりません。
    いやー、こんな事を書くつもりじゃなく、夢に向かって頑張ってくださいね、と言いたかったんです。
    あなたの事をうらやましいと思ってるわけじゃないです。
    色んな形の充実した人生ってあるんだよな、と思います。
    お互い頑張りましょうね!!

  3. Ari より:

    スウェーデンへ社会福祉政策に学ぶために留学を考えている者です。スウェーデンの留学は政府が管理しているサイトに登録していることから始まるようですが、動機書や推薦状等は大学によって提出義務があったり、なかったりします。大学は何を基準に学生を選ぶのか?と疑問に思っています。もし、ご存じならば教えて頂けませんでしょうか?
    スウェーデンは日本においては高福祉の国として知られていますが、検索した結果、大学、大学院レベルで社会福祉政策について学べるところは少ないと感じています。スウェーデンでは大学レベルの教育で社会福祉は学問として位置付けられていないのでしょうか。
    ご存じならば教えてください。

  4. おぐし より:

    はらださん
    御返事遅くなってすいません。バタバタして更新する時間がありませんでした。あまり有益なことは書けていませんが、これからインターンのことやEUの政治についてもできるだけ書いていきますので、また見にきてください。
    Kaoruさん
    どういう人生を歩めばいいのかは永遠の問いですね。同期の人達は企業でバリバリ働いているのに、私は何をヨーロッパでのんびりしているのだろうかと。でもそれはKaoruさんのいうように「色んな形の充実した人生がある」わけですから、比較したってほとんど意味がない。自分が納得できる、後悔しない生き方をするしかないんだと思います。私も未来は全く見えないので不安になることもありますが、何とかやっています。お互い頑張りましょう。
    Ariさん
    >大学は何を基準に学生を選ぶのか?
    海外の学生にとってはブラックボックスのようなものですが、一応、TOEFLと成績証明と志望動機によって大きく左右されると思います。あるいは学部によっては卒論の提出を課しているので、それが大きな比率を占めているともいわれています(ウプサラの政治学科はそうです!)。ただ、EU圏外の学生は授業料を支払わないといけないので、優先的に受け入れてくれるともいわれています。大学もお金がないので、そういう学生は大歓迎だと思います。
    >社会福祉政策について学べるところは少ないと感じる
    これは社会福祉の定義にもよるでしょうね。少なくとも私がいるウプサラ大学では「福祉国家」「比較福祉国家論」に関する授業は学士でも修士でも豊富にあります。ミクロ的なところでも教育、医療などの「各福祉分野における職業性」に関する研究などをしている研究者もたくさんいます。ただ、学問的にはよりマクロ的な「福祉国家」に関する研究が多いと思います。修士の学生や交換留学生を対象にした政治行政学科のプログラムはこちらから見れます。
    http://www.statsvet.uu.se/Student/InternationalStudents/Courses/Courses20122013/tabid/5424/language/en-US/Default.aspx
    http://www.statsvet.uu.se/Student/Schema/tabid/5107/language/en-US/Default.aspx

  5. Ari より:

    お返事ありがとうございます。
    Social Science の分野でばかり探していたので、、、
    ご助言ありがとうございます。
    海外の学生にとってブラックボックスのようなものと聞いてなんだか安心しました(笑)
    現在、地方自治体で老人福祉に携わる仕事を5年間ほどしています。様々な解決すべきことが老人福祉政策には様々あると考えるようになり、(福祉分野で働く人たちの労働条件等々)一度、1年または2年休職して留学したいと考えています。
    ぐしけんさんのおっしゃるところの、おそらくミクロ分野の学問になると思います
    30代半ばになっての挑戦です。
    また、大学時代も英文学を学んでいたので、まったくの専門外の分野ですが、挑戦したいと考えています

  6. Ari より:

    お返事ありがとうございます。
    Social Science の分野でばかり探していたので、、、
    ご助言ありがとうございます。
    海外の学生にとってブラックボックスのようなものと聞いてなんだか安心しました(笑)
    現在、地方自治体で老人福祉に携わる仕事を5年間ほどしています。様々な解決すべきことが老人福祉政策には様々あると考えるようになり、(福祉分野で働く人たちの労働条件等々)一度、1年または2年休職して留学したいと考えています。
    ぐしけんさんのおっしゃるところの、おそらくミクロ分野の学問になると思います
    30代半ばになっての挑戦です。
    また、大学時代も英文学を学んでいたので、まったくの専門外の分野ですが、挑戦したいと考えています

  7. おぐし より:

    Ariさん
    ミクロ的に福祉政策を学ぶとなるとどういうルートがあるのか私もよく分かりませんが、海外の事情を知ると日本の良い面も悪い面もよく見えてくるかもしれませんね(日本にいるとスウェーデンは福祉の面で良い国と見えますが、実際に来て生活してみるとそれほどでもなかったりしますからね。まあ、当たり前ですけど)。お役に立てることは少ないですが、わからないことがあればメールください。

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