今年の二月に続き、エコツーリズムのリボーンさん(ガイドは壱岐さんではなくて松本さん)の環境ツアーで、日本人のグル−プ(15人)がウプサラにやってきた。前と同じようにレーナさんが通訳、今回はウメオのバルブロさんがプログラムのコーディネーターとして参加した。私もウプサラだけ合流。
前回のツアーでは、ウプサラの隣のコミューンのオストハンマー市にある核廃棄物の最終処分場を見に行き、管理会社に話を聞いた。今回は最終処分場の訪問はなくて、ウプサラにあるOpalenという保育(幼稚)園を見学した。その後で前回と同じくウプサラのバイオガス施設を見に行ったそうだ。前の記事。私は残念ながら参加できなかったが、参加者の皆さんは、汚泥のような有機ゴミが屠殺場から運ばれてきて機械に流し込まれるという瞬間に立ち会ったようだ!
その夜は、私がコーディネートという形で、ウプサラ環境党との会合を行なった。前回と同様、原発事故後の日本の状況についてプレゼンを行い、参加者(福島出身)の方にもお話をしてもらった。ウプサラの環境党からは3人が参加してくれた。本当はもっとたくさんの人が来るはずだったのに、あとから聞いたら、同じ日の同じ時間に各党の青年部同士でディベートがあったという。せっかくの機会だったのに、と残念でならない。
環境党の側からは、エネルギー政策と原発の最終処分場の話。スウェーデンは最終処分場の現実的な運用に関して最も調査が進んでいると言われている。だが、スウェーデンでも、科学的な安全性よりも住民の賛成という視点から候補地を選んできたという背景がある。核のゴミを長期に渡ってどれだけ安全に管理できるのかは分からないから、処分場の誘致に対しては批判的にならざるをえない。でも、環境党としては、核のゴミを生み出してしまった以上、自分たちで処分する義務があるので、処分場の調査を進めていかざるをえない、という。
我々が倫理的に取っていくべき道は、最終処分場を科学的な知見に基づいて探しながらも、核のゴミを増やさないようにできるだけ早く原発を止めていくこと、そのためには省エネの促進や再生可能エネルギーの普及に取り組んでいくことである。最終処分場および中間施設は、日本でも見つけていかないといけない。参加者の皆さんにも有益な会合になったのではと思う(ウプサラの町を案内する時間がなくて残念だったが)。
※ストックホルム大学に留学中のたっぺい君と黒岩君がわざわざ来てくれた。また、たっぺい君が環境党の話を細かくメモしてくれた。こちらのブログです。
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EUでインターンしている小串さんの記事です。