ゴットランドの「政治週間(アルメダーレン)」が終わった。現役の首相や大臣などの政治家だけでなく、官僚、政党メンバー、学者、NGOや市民団体、PR会社の関係者が小さな島に集まり、総勢で1万5千人を超える人達が一週間丸々「政治漬け」になる。よくよく考えてみると、こんなイベントはスウェーデンにしかないかもしれない。アルメダーレンの政治週間は世界の国々からも注目されており、デンマークやノルウェーでも同様の試みが始まっている(ノルウェーのUtoya島での銃撃事件!)。
また、お隣の韓国は2007年から視察団を派遣しており、今年は150人以上の韓国人がゴットランドにやってきたらしい。ゴットランドのアルメダーレンをモデルにして、済州島で同様の「政治イベント」を開催できないかと検討しているようだ。政治学者のYonhyok Choe氏は「受け入れ側の自治体が政党と上手く協力できれば十分に可能である。あと一、二年後には現実になっているかもしれない」と大手紙SVDにコメントしている。
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ここは主にEUに関するセミナーを開いている場所。
これはMSCという漁業/水産物の認証団体とマクドナルドの取り組みに関するセミナー。MSCは、漁獲管理や海洋環境の保全に取り組んでいる漁業者と流通•小売り業者に認証ラベルを与えている。
これはSveriges Radioという公共ラジオの主催の「未来のジャーナリズム」に関するセミナー。Nick Daviesというイギリス人で名の知られている名物記者が招かれた。ここでの話は面白かったのでまた日を改めてまとめたいと思う。
反核兵器/原発の団体の主催による「フクシマ後のスウェーデンの原発」というセミナー。司会は環境党のアッコ•カールソン、ゲストは元エネルギー庁長官のトーマス•コーベルグと、「Nuclear Power? Yes Please」という原発推進団体の代表のミカエル•カーネフォーシュ。
主にフクシマの現状と健康被害に関する科学的な知見についてのディスカッション。原発の健康被害については、今ははっきりとしたことが分からない、ということで落ち着いたが、原発を推進/廃止するかどうかという点では、原発推進団体の代表は、石炭の危険性と原発の優位性を強調、トーマスは「市場に任せるべきだ」と言いながらも「これから再生可能エネルギーは安くなる」と言い返した。ただ、時間があまりなく議論が深まることなく尻切れトンボに終わってしまった。こういうファクトに基づいた討論は見ていて面白いので、またやってほしい。
環境党の党首の演説(二日目)
環境党学生部の党員とのピクニック(夜10時)。夕日の美しさが目に染みる。