日本人補習学校というものがストックホルムにある。海外にいる日本人の子供(駐在員の子供や現地で育ったハーフの子供)を対象に、日本の学習指導要領に沿って、週に一度、小中の国語、数学、社会などの指導を行なっている。私は去年の4月から中学三年生の担任として働いていた。担当の科目は、国語、公民、数学の三つ。時が過ぎるのは早いもので、あれから一年、昨日、卒業式を迎えた。
最初、声をかけてもらったときは、正直、躊躇した。毎週の土曜日は空けておかないといけないし、授業の準備に時間が取られるからだ。加えて、授業だけでなく、「音読会」「学習展覧会」「作文」などのイベントや「運動会」「紙飛行機大会」「餅つき」などの行事も行なっている。毎週、学級通信を作成するにも時間が費やされる。
でも、今はやって良かったと心から思っている。教える内容、教え方、話しの切り出し方、議論を盛り上げるやり方などを試行錯誤しながら学べたし、「日本の小説が好きになった」とか「日本の流行などを紹介してくれて面白かった」という生徒もいて、やりがいを感じた。人の役に立っているという感覚は、生きる上では不可欠。「先生のおかげです」といわれると、たとえお世辞であろうと、胸が熱くなる。この一年間は、私が「センセイ」になった最初の年として忘れられない年になるだろう。
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ただ、私が、生徒の夢の実現を目標にして生きるのはまだ早いと思っている。「センセイ」と呼ばれるよりも、まだまだ「生徒」として自分の夢を追いかけたい。若い世代に未来を託すよりも、まだ自分自身で未来を作っていきたい。若い世代の成長するペースに負けないように、自分を磨いていきたい。この卒業式を期にして、もう一度「生徒」の立ち位置に戻り、明日から心機一転、死んだ気になって精進していきたい。
生徒よ、さようなら、センセイ、さようなら。
年末にお会いしたとき仰っていたお仕事ですね!
一年間、お疲れ様でございました。
生徒さんからの手紙の中には一年分の言葉が詰まっていることでしょう。
ご帰国した際はまた一度センセイにもどって私にも数学を教えていただきたいです笑。
いやぁしかし小串さんと出会ったとき(6年前?)からずっと感じていることですが、あらためて小串さんの言葉の転がし方の素敵さを感じたブログタイトル&エントリーでした!
お疲れさまでしたぁ☆
あやか氏
ありがとう!
別に大したこと教えてないけど、センセイと呼ばれるのはなんか嬉しかったw 生徒たちも個性的で面白かったし、日本の学校の良いところも色々と再発見し、濃い一年でした。ちなみに数学については、だましだましでしたがw
日本に帰ったら、アキバの案内してください!