消費文化へのささやかな反抗

 リスマスが今年もやってくる。スウェーデンでは、クリスマスは家族で一緒に過ごすことになっており、一年のなかでも最も大きなイベントの一つである。家族のメンバーに対するプレゼント交換では、一人一人にプレゼントを用意することが多い。クリスマス商戦も激しくなり、普段は閑散としているショッピングストリートも多くの人々で溢れかえるようになる。ちなみに、スウェーデン人の2010年のクリスマスプレゼントにかける金額の平均は、2700クローナ(約3万2千円)だという。

 Tomorrow is the Christmas Day. In Sweden, the Christmas is one of the most important day where they most likely spend time with family members. For the party, they give presents for each of family members. Naturally, massive numbers of people rush to shopping street around this time. This year, it was announced that the average person spend about 2700 Kr for presents.

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 さて、環境党の青年部のメンバーの企画で、クリスマスプレゼントに伴う「過剰消費」に対して異を表明するデモンストレーションを行うことになった。彼らの言わんとすることはシンプルで、過剰な消費活動は環境に負荷が掛かるため、必要性に欠けた消費行動は出来る限り抑えよう、あるいは、最低限フェアトレードや環境負荷の少ない商品を選ぶように心がけるべきだ、というもの。

 Before the Christmas season, the young organization of the environmental party in Uppsala decided to arrange the demonstration against “overcomsumption”, arguing that overcomsumption is causing environmental problems, and therefore that people should try to buy fair trade products and those which are environmentally friendly .

 また、彼らの主張の根底には、盲目的な消費は必ずしも幸福に結びつかない、という問題意識もある。デモの際に配布するチラシには次のような文言が並んでいる。「We want to build a society where people put priority on free time, family, friend and hobbies than on more and more work and reckless growth」ーこういうことから、12月上旬、ウプサラ郊外のグレンビーショッピングモールに15人から20人ほど環境党の若者たちが集まった。

 In addition, they share the underlying reasoning that a reckless consumption never leads to happiness. On pumphets was written the phrase “We want to build a society where people put priority on free time, family, friend and hobbies than on more and more work and reckless growth”. With this purpose in mind, about fifteen to twenty young people gathered at Granby Shopping Mall outside Uppsala in the early December.

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 デモの内容は、メンバーたちが一列に並んで空っぽのショッピングカートを引きながら、自分たちの主張を記したチラシを配るというものだ。斬新である。メンバーは多くが高校生か大学生で、その中には、わざわざ2時間の電車を乗り継いでやってきた強者もいる。

 Members formed a straight line with his or her own shopping cart, which is empty inside. While walking around in line, we distributed flyers to customers as they walk around. Customers curiously stared at us as if to see strage things. This was totally new and interesting. Most of the members are either high school or university students, one of whom actually traveled all the way to Uppsala by more than two hour trains.

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            グレンビーショッピングモールのメインの入り口。

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 メンバーたちはそれぞれショッピングカートや自分の背中にスローガンを書いた紙を張っている。この写真の文言は、「少ない買い物でより多く過ごそう」というもの。他にも、「Jul är Kärlek, inte köpping(クリスマスのテーマは愛で、買い物のためではない)」。

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           ショッピングモールの空間に妙な違和感が。。。周りの人達は苦笑い
 
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 なかなか楽しいデモであった。デモの内容(過剰な消費活動への反対!)に関しては色々と意見があるだろうけど、そのデモの見せ方、パフォーマンスという点でユニークな試みであったと思う。ただ単にチラシを配るだけでは、あまり能がない。ちょっとした工夫をするだけで、デモという堅くるしい政治的な行為が、ある種の遊びにも変わり、それに参加する側の人間も、それを見る側の人間にも「ワクワク感」を与える。スウェーデンの政党の青年部では、こういう「ワクワク感」をどのように創造するかに労力を注いでいる。素敵な文化である。

 It was indeed a charming demonstration. Some Japanese people might dislike it because it can encourage non-consumer culture, which is a threat to Japanese economic recovery. But I believe that the performance and the way they presented was very unique and impressive. Just a small tip can transform a boring political campaign into a game where demonstrators as well as audiences can get a feeling of excitement and enjoyment. I am very much impressed by these young peoples effort in creating a sense of eye-popper in their demonstrations. It’s a good culture!

ぐし について

スウェーデンのウプサラ大学大学院政治行政学修士取得、欧州議会漁業委員会で研修生として勤務後(-2013年3月)、ブリュッセルでEU政策や市場動向などを調査の仕事に従事。2014年11月から慶應大学のEUSI研究員。千葉市まちづくり未来研究員(自転車政策)。NPO Rights副代表理事として若者政策(主に若者参画)の提言や分析を行う。連絡先:gushiken17@hotmail.com
カテゴリー: スウェーデン, スウェーデン(政治・社会), 政治参加・投票率・若者政策 タグ: パーマリンク

消費文化へのささやかな反抗 への1件のフィードバック

  1. 役立つブログまとめ(ブログ意見集): 過剰消費 by Good↑or Bad↓

    「過剰消費」に関するブロガーの意見で、みんなの参考になりそうなブログ記事を集めています。自薦による投稿も受け付けているので、オリジナルな意見のブログ記事があったら、どしどし投稿してください。

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