8月7日、この日はナーンタリ市でとっても重要な面会がありました。そう、フィンランドの大統領との面会です。現在のフィンランドの大統領はタリア・ハロネン氏。フィンランド初の女性大統領で、フィンランド市民からは「ムーミンママ」の名称で親しまれているらしいです(ほんとかな!)。
フィンランドの大統領は、ナーンタリ市にある大統領専用のサマーハウスで夏休みを過ごします。ナーンタリは数え切れない島々の集合体です。大統領のサマーハウスはそのうちの一角にあり、森を抜けた道の果てに白くて小奇麗なコテージが、広大な庭の敷地にポツンと立っています。12時半に我々が到着してのち、約束の13時まで大統領が来るのを待っていました。部屋は3つのテーブルに分かれており、私が座っていたのは大統領の専用ソファのすぐ隣の席でした。
ハロネン大統領が秘書の方とともに現れました。
一斉に起立をして挨拶をすると、大手を広げて笑顔で迎えてくれました。スカートと薄い灰色のジャケットを羽織り、カジュアルで柔らかな服装です。大統領の簡単な挨拶のあと、和やかな雰囲気のなか「記者会見」のスタート。事前に用意しておいた質問を投げるというものです。テーマは、フィンランドと国際社会、ロシアとの関係、そして環境という比較的に大きく抽象的なものでした。さすが大統領のしゃべりは面白いですし、質問に対する答え方も巧みでした(少しずらしながらの婉曲的な回答!)。私としてはフィンランドの原発増産について聞きたかったのですが、残念ながらタイムアウトでした。
そしてこの後は、あの夢のムーミンワールドへの訪問。ムーミンを愛して止まない国を挙げれば、フィンランドの次に来るのは間違いなく日本(あるいはスウェーデン)でしょう。1990年代から現在にかけて、世界各国で流されているムーミンシリーズ(楽しいムーミン一家)はテレビ東京が作ったものです。このシリーズは作者のトーベ・ヤンソンのお気に入り(マーケットマネージャー談)でもあり、フィンランドでは毎年、次世代の子どものために放送されているそうです。
ナーンタリのメインの島から歩いていくと、細長く伸びる橋があります。橋を越えて森に入るとそこはもうムーミンの世界。ムーミン谷の警察署、郵便局を抜けたところに、島の中心にムーミンの家があります。小奇麗な青色の壁に、赤く彩られた屋根、すべて木造です。少し綺麗過ぎる点は除けば、まさに本物そのものです。ちょうどムーミンとフローレン、ミー、そしてスナフキンたちがやって来て歌を歌い出しました。日本でいう「おまじないの歌」だったと思います。子どもたちは大喜びで口ずさみます。フィンランドの子どもたちはムーミンでフィンランド語を覚えるといっても過言ではないでしょう。
「ムーミンを好きな人に悪い人はいない」。フィンランド人も日本人も「素朴」で「良い人」という点では同じようなメンタリティーを持っているのかもしれません。ブラジル人の参加者が「なんでフィンランド人の子どもはあんな静かにしていることができるんだ」と驚いていましたが、そういう素朴なモラルもムーミン文化を共有しているからと考えてみると何となく合点がいきます。
フィンランド楽しいですね~
私もムーミン大好きです (!)
(なぜか英語でコメントできないみたいです。。。
日本語はちょっとにがてなので、あとでメールします~)
Rei-san
It seems that the comment written only in English might be blocked. But if you put this 。mark somewhere, it would be OK. By the way, how was your field work in Hokkaido?