和魂洋才のにっぽん

 ウェーデンの日本大使館に行ってきました。ストックホルム中央駅から歩いて約30分ほどのところ。スカンセンやヴァーサ博物館などがあるユールゴーデン島の目と鼻の先で、アメリカの大使館とフィンランド大使館の間にありました。小さな小さな「鯉のぼり」が泳いでいました(写真下)。
 I have been to the Enbassy of Japan in Sweden. About thirty minutes walks from Stockholm Center Station, it is located between the Embassy of America and Finland just in front of the island “Djurgarden” where you can visit Skansen and Vasa museum. On the Embassy building, there is a tiny carp shaped streamer.
 訪問した主な理由は、日本の大使館がいわゆるパブリックディプロマシー(対市民外交、広報外交)にどのように取り組んでいるのか、少し知ることができればという思いからです。大使館の広報・文化の方にスウェーデンの日本イメージやその取り組みについて説明してもらいました。その仕事としては、スウェーデンのメディアの対応(広報)、奨学金による国費留学生の制度、高校生に対する短期の日本滞在プログラム、日本に関する情報の定期的な配信、日本の文化の紹介イベントの定期的な開催などなど様々です。予想以上に色んなことをしていて驚きました。
 The main reason for this visiting is that I wanted to know how the Embassy of Japan addresses what is called the public diplomacy. The person in chage of the culture and publicity is kind enought to explain to me in detail about that.
 Their jobs are broadly extented from giving information to the Media in Sweden, selecting swedish students who are coming to study in Japan subsidized by ministery of education, and giving the swedish high school students the opportunities of living and studying in Japan for a month, to distributing the magazines containing of Japanese culture information and holding some events on a regular basis. I am impressed to know they did good jobs for the publicity of Japan.
      
 伺っていて興味深かったのは、ウプサラでのポップカルチャーのイベント(ウプコン)でも感じましたが、高校生の日本に対する視線の熱さです。高校生を対象にした日本への派遣プログラムでは何百倍もの倍率になるらしく、最近では高校でも日本語を学ぶところが増えているそうです。とくにスウェーデンの南にあるルンド大学(ウプサラ大学と並んで伝統のある大学)の日本語学科。(僕には)信じられない話ですが、ここの日本語学科は大学内で二番目に人気のある学科なのだといいます。
 What I found interesting was that a growing number of high school students are getting interested in Japan. He told me that it is now so comptetitive to apply for the visiting programme for Japan that just two or three out of hundreds can get the seats. And he also told me that increasing number of high schools offer Japanese language course. In fact, Lund university in the Southern part of Sweden is a kind of popular for Japanese education. Although I find it difficult to believe, the Department of Japanese is the second most popular subject in Lund University.
 私は不思議に思って、「経済学とか政治学よりも人気なのですか」と聞いたら、そうなのだと言っていました。スウェーデンでは基本的に高校の内申点のスコア(と簡単なテスト)によって入学の可否が決まります。二番目に人気のある学科ということは、要するに、オール5みたいな生徒たちしか入れないということらしいです。(ここらへんの詳細は直接ルンド大学に行って聞いてきたいと思っています)。
 I asked him if the subject is more popular than the economics and political science and his answer is so. In Sweden students basically choose university they want to go to based on school score report(and easy test). According to him, the fact that it is the second popular subject is that only good scored high school students can enter the department of Japanese.( I am not so sure about that so I am going to visit the university and ask about this in the near future).
 こっちに来てからというもの、日本文化の持つ独自性は突出しているなと改めて感じます。こういうとナショナリスティックに思われるので気をつけないといけないのですが、これにはある程度の妥当性があるのではないでしょうか。日本食にしても、伝統文化にしても、都会文化(消費文化)、そしてポップカルチャー(アニメ・マンガ)、KAWAIIものにしても、外から見たときに分かりやすくてインパクトがあります。(もちろん、その内側には色々な細かい論理や説明があるので学んでいけば学んでいくほど奥が深くて面白くなるという魅力もあるのでしょう)。
 Since I came here in Sweden, it came home to me that the uniqueness of Japanese cultures is really distinct. I know I have to be careful not to be too nationalistic but I cannot help feeling of this. Japanese cultures, which include Japanese food, traditional things, consumer culture in a metropolitan city, pop-culture, and the cute-products, are easy to recognize and have the power to appeal to everybody in universe (if not all foreign people).
 日本には東京のようなポストモダンな消費文化を持つ街があり、その一方で伝統的な食文化や伝統的な行事などが日常の中に根ざしている。さらに、地方にいけばそれぞれに多様な自然や文化も深く残っている。日本を好きなスウェーデン人を見ていて思うのは、彼らはまず「東京」の消費文化にあこがれて日本に入り始めて、さらに学んでいくうちに幅広くて奥深い歴史と文化に魅かれていく。そういう古いものと新しいもの(あるいはそれらの融合)を体験できる楽しさがあるのだと思います。
 Nowadays It is quite uncommon in this highly capiterized world to maintain the traditional food culture and traditional events in our daily life. While having the post-modern consumer culture in a big city like Tokyo, Japanese people still stick to our own way of lives. In addition, you can find a variety of cultures and nature when you visit rural part of Japan.
 When I anaylyze swedish people who are into Japan, I found this feeling that they start to like the comsumer cultures (new cultures) in metropolitan Tokyo and then some of them come to be more fascinated to learn the underlying history, culture and geographical features which had created our uniqueness. Now I think one of the distinct characters in Japan is that the new cultures(not only western and asian but also our own) are shaped on the foundation of our tradtional cultures(asian and our own culture).
 伝統文化派の方たちからは「東京はもはや日本ではない」という声も聞きますが、そういうメトロポリタンの町がなければ外国人にとっても日本の魅力は半減するのではないでしょうか。特にスウェーデン人にとっては、東京の都市生活的なるものの魅力というのは大きいと思います。スウェーデンは「都市的生活」でいえば他の主要なヨーロッパの国(ベルリン、ロンドン、パリ)よりも遅れていますから、東京に来たときに感じる爽快感(開放感)がより大きいのだと思います。個人的にはそんなに好きではなかった東京でのゴミゴミした生活もそういう目で見るととても貴重なものなんですね。
 Some people in Japan claim that it is sad that foreign people think tokyo as Japan, for Tokyo has lost many traditional ways of living, but I suspect that foreign people would find Japan less interesting if it were not for Tokyo. Tokyo, as a metro-politan city, has a strong appeal to Swedish people. This is because Sweden is not so urbanized as in other cities like London, Paris and Berlin. I would say the metropolitan Tokyo makes Japan even more appealing.

ぐし について

スウェーデンのウプサラ大学大学院政治行政学修士取得、欧州議会漁業委員会で研修生として勤務後(-2013年3月)、ブリュッセルでEU政策や市場動向などを調査の仕事に従事。2014年11月から慶應大学のEUSI研究員。千葉市まちづくり未来研究員(自転車政策)。NPO Rights副代表理事として若者政策(主に若者参画)の提言や分析を行う。連絡先:gushiken17@hotmail.com
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和魂洋才のにっぽん への5件のフィードバック

  1. けんじ より:

    久しぶりです。無事元気になりました!
    高校生達からしたら政治・経済より日本語・文化のほうが、『入口』としては入りやすいんだろうね。勉強するとき苦手意識より、文化への興味が勝っちゃうのかな?不思議だね。。
    あと前回の『学校エコ改修と環境教育事業』を読ましてもらって、日本にもCASBEEという建築物総合環境性能評価システムがあるのを思い出しました。"Comprehensive Assessment System for Building Environmental Efficiency"でCASBEEというんだけど、サステナビリティという点では、考え方が近いかも。大企業なんかはCSRが要求されることが多いし、建物によっては設計の段階からこのシステムの高評価を意識して進めることも(他社と差をつけ仕事を取りやすくする為だったりするけど。。)。以前少し仕事で触れたことがあって、サステナブル建築には必要なツールかもと感じました。
    時間があったら調べてみてね。
    お互い体調には気をつけよう(笑)

  2. Lynn より:

    初めまして。偶然ネットで見つけて興味深く読みました。
    実は私も今ストックホルム大学で交換留学中ですので、凄くおもしろく読みました。
    そうですね、確かここの高校生とか大学生は日本文化に対して凄い興味を持っているようです。学校内でも時々日本語の勉強をしている人たちを見かけたりします。
    スウェーデン人が東京に憧れるのも解りますね(笑)ストックホルムは東京に比べたらずっと静かな所ですし。個人的にはこんな静かな町が好きなんですが、それもメトロポリタンの経験があるから言えるのかも知れませんね。
    そういえば、5月の下旬にストックホルムで「ストックホルム・日本フォーラム2009」が催されるようですが、そこに言ったら(参加した人々から)面白い話とか聞けるかも知れませんね。

  3. おぐし より:

    けんじさん
    ヘルニア治って良かったですね!!
    無事で何よりです。体に気をつけて!
    >CASBEEというんだけど、サステナビリティという点では、考え方が近いかも。大企業なんかはCSRが要求されることが多いし、建物によっては設計の段階からこのシステムの高評価を意識して進めることも(他社と差をつけ仕事を取りやすくする為だったりするけど。。)
    なるほど。こういうのがあるのは良いですね。消費者もこういう指標を基準に選べるわけですから。きっと日本でもより重要になってくるんでしょうね。日本に帰ったらまた色々教えてください!
    Lynnさん
    わざわざ、ありがとうございます。ストックホルム大学に留学されているんですか。僕ももう三度ほど行きましたが、良い所ですね。寮も近くにあって歩いて通えますし。しかも日本語学科があればスウェーデン人の友達もたくさん出来そうで。ウプサラ大学には日本語学科が無いので僕としては少し残念なんです。5月のストックホルムのイベントは参加する予定です。もしLYNNさんも参加するならお会いできるかもしれませんね。
    それではまた!

  4. しん より:

    初めまして!
    去年の8月から、ヨーテボリ大学に交換留学してるしんと申します。
    ヨーテボリに来る前に、「スウェーデン 留学」等とググったところ、
    おぐしさんのブログを見つけ、それ以来チェックさせていただいています!
    僕も一応専攻は政治学なのですが、ブログを拝見して感じられるおぐしさんの政治学にかける情熱のようなものと比べたら、まだまだへなちょこです。
    おぐしさんが関心を持っていらっしゃると思われる、パブリックディプロマシーについて、僕も卒論で取り扱おうかと思っている分野のひとつで、日本がスウェーデンに今までどのような影響を及ぼしてきたのか、大きく外交史的観点、またひとつの政策としてパブリックディプロマシーの観点から分析したりするのはどうか、と考えています。
    留学にきた関係で、卒論の取り組み方のノウハウ等もまだ全然つかめてないので(日本で在籍してる大学が、一般の大学とちょっと変わった某I○Uということも、個人的に理由としてあると思います)、アンケートの取り方等もよくわかっていません。
    ヨーテボリにいる間に、ヨーテボリ大学の日本語学科で勉強しているスウェーデン人の学生たちに、アンケートを取れれば良いなと思ってはいるのですが。
    最後に、上の方でお話されている、5月に行なわれるストックホルムでのイベントですが、僕も興味があるので、詳細を教えていただくことは可能でしょうか?どうぞよろしくお願いします!

  5. おぐし より:

    しんさん
    どうもこんにちは!コメントありがとうございます。今年は慶應からヨーテボリには誰も留学していないので全く情報がないですね。どんな感じですか?魚があって良い所というイメージがありますが(笑)。僕も帰る前にぜひ一度行かなければと思っています。
    ICUから留学されているんですか。ICUの学生とは人生で一度も会ったことがないのでとても興味があります。五月にあるストックホルムのイベントは「STOCKHOLM JAPAN EXPO」というものです。http://www.japanexpo.se/ ウプコンと同じく大規模ですが、どちらかといえば音楽に力を入れたイベントらしいです。もしこの時期にストックホルムに来られるならぜひメールくださいませ。たぶん僕もストックホルムにいると思いますので。

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