先日、ひょんな紹介からパトリックというスウェーデン人と知り合いになった。僕と同じイケビーべーゲンという住所に住んでいる、徒歩0分のお隣さんである。パトリックのガールフレンドは日本人で、今月の末にスウェーデンに引っ越してくる予定だという。日本人の友達を探していたというので、ぼくにとっても嬉しい出会いであった。
今日、その彼が車(HONDA)でシグトゥナというところへ連れていってくれた(僕が今まであったスウェーデン人はみんな親切だが、彼も例に漏れずすごく親切なのである)。
シグトゥナはウプサラとストックホルムの間に位置する、歴史のある古い町である。ここでの目玉は、ヨーロッパでもっとも小さいといわれる市庁舎、そして今は石と化してしまった古い教会である(追加・13世紀に建てられたらしい)。特に、教会の亡骸はどこか悲しげで、目を引く。小高い丘の上に立っているためか、その悲哀はなおさら余計に感ぜられる。
夜ご飯は、彼と一緒に、ウプサラで一番有名な寿司・「YUKIKOSUSHI」をテイクアウトして食べた。スウェーデンに来て始めての寿司であったが、予想よりもかなり美味しかった。いくら、まぐろ、いか、白身、サーモンなどを含めた9貫で、1500円(90KR)。スウェーデンのなかでは、かなり良心的なほうだと思われるが、いかがだろうか。
そのあとは、パトリックのお薦めの「深呼吸の必要」という日本の映画を見た。
6人の若者が、サトウキビの収穫期に沖縄の農家にワーキングステイをするお話。見渡す限りに広がるサトウキビが少しずつなっていくさまが、漠然とした不安を振り払うかのように必死にサトウキビを刈っていく若者の姿と絡めて丁寧に描かれていた。現代は働くことの意味を失いつつある。この映画では、若者たちは実際に身体を動かすことでそれを取り戻そうとしている。忙しく生き過ぎている人達に見てほしい作品である。
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写真で見る教会は、建築物ではなくすでに遺跡みたいだね。それにしても何百年も前に建設されたヨーロッパの城や教会、大聖堂なんかは、石を積み上げて石膏を使っただけなのに、アーチ型の天井の構造や、楔形に加工した要石の効果だけで長年形を保ってるのは本当に凄いな。気候や自然災害の起こる頻度が日本とは違うといっても、根本的に建物に対する接し方や考え方が違う気がするよ。
それにしても寿司は意外と本格的で旨そうだね、ガリも付いてるし 笑。
けんじさん
さすが建築には目がないですね。笑。
ヨーロッパの魅力はなんといっても、歴史的建造物。この教会も遡れば13世紀だというから驚きです。ヨーロピアン(特にイギリス)は古いものを残しながら少しずつ変革していくということが保守本流の根本的な考え方らしいということをうちのゼミの先生から聞いたことがありますが、まさにそのとおりだなぁと感じます。歴史を重んずる姿勢がいたるところに垣間見れます。
「どうせすぐ壊れるんだし」という精神でやってきた日本人も、そろそろ変わらないといけないのかな、という気がします。散ってこそはかなし、は桜だけにしてほしいものです。