ラストフレンズ

曜ドラマのラストフレンズが面白過ぎる。みちる(長澤まさみ)、けいた(瑛太)、ルカ(上野樹里)の3人が、「DV男」のそうすけ(錦戸亮)を交錯させながら、それぞれのトラウマを引きづりだし、ぶつけ合い、乗り越えていくストーリーである。
 このドラマの卓抜性は、脚本や音楽とともに、サスペンスを亢進させるカメラワークにある。登場人物を映すカメラワークが、常に「誰かの視線」に同調する形で描かれる。例えば、みちるがけいたと仲良く二人で話をしているシーンを考えればよい。二人が話をしている当の場面を眺めているのは誰なのだろうか。このドラマでは、その「視線の主体」を明らかにはしない。
 だからこそ、そうして「宙吊り」の状態に置かれた視聴者は、「DVのそうすけが、みちるたちを監視しているのではないか」と思ってしまう。ここが重要な点である。逃げるみちるをどこまでも執拗に追いかける、そうすけ。その「狂気的な存在感」が、視聴者の脳裏に埋め込まれることで、視聴者はそうすけの「目」を意識して見ざるをえなくなる。
 狂気のそうすけ。この存在を単なる「邪悪」な人間としてのみ描いていない点も、評価したい。DV男という「怪物」である一方、孤独で、どこか弱々しく、哀しげでもある。今日の放送では、そうすけが最後に自殺を図ったという設定になっているようだが、彼の苦悩やトラウマをどのように描いていくのか、他の三人の過去をどのように清算して、未来へとつなげていくのか、最終回が楽しみだ。

ぐし について

スウェーデンのウプサラ大学大学院政治行政学修士取得、欧州議会漁業委員会で研修生として勤務後(-2013年3月)、ブリュッセルでEU政策や市場動向などを調査の仕事に従事。2014年11月から慶應大学のEUSI研究員。千葉市まちづくり未来研究員(自転車政策)。NPO Rights副代表理事として若者政策(主に若者参画)の提言や分析を行う。連絡先:gushiken17@hotmail.com
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ラストフレンズ への5件のフィードバック

  1. しぃ より:

    ラストフレンズ面白いですよね。
    昨日が最終回だと信じて見ていたので、かなり拍子抜けしました。
    最終回が非常に気になります。

  2. KEI より:

    けいたではなく、タケルですww
    さすが小串先輩の分析ですね、納得してしまいました。
    最終回も楽しみです!

  3. ぴぃ より:

    タケルですね。
    さすが大奥の脚本家!

  4. おぐし より:

    しぃちゃん
    俺も昨日最終回だと思ってた。。。
    まさかそうすけが自殺するとは!!びっくりこいた!!
    最終回は全く予想がつかないから、余計に楽しみです☆
    KEIちゃん
    しまった、間違えたww
    書いてて違和感あったんだよな。
    分析っていうか単なる感想だけどね。笑。
    でもカメラワークは、ほんとに怖かったわ。
    音楽も効果的に使われてて(宇多田の曲合いすぎ!)
    途中からしか見ていないから、たけるの姉とか、ルカの家族とか、そうすけの過去とか、一体どうなってるのかわからないのがつらいけど、
    「ナゾ」が多くて「意味不明」な作品は、好きです。笑。

  5. おぐし より:

    ぴぃちゃん
    なるほど、大奥の脚本家か。
    って、大奥見てないんだけどね。
    機会があればチェックしたいっすね。

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